トップ画像11月10日
2012年11月8日発売
3DS『とびだせ どうぶつの森』
ゲームレビュー
親父・正面(笑顔)


買って来たぞ~!
おいだせ どうぶつの森! 

僕・正面(死に顔)


まざってるまざってる。
『おいでよ どうぶつの森』ね 。
DSで発売されたのが『とびだせ どうぶつの森』。 

僕(えー笑)


それにしても懐かしいなぁ~。
僕がはじめて、どうぶつの森をやったのはゲームキューブだったなぁ・・・
その頃は小学生だったけど、一生懸命 果物のなる木を育てて、家の周りにお花畑を作って、雑草を抜いて道路を綺麗にして・・・

僕(えー)


・・・で。
翌日起きたときに、木は切り倒されて、花を全部質屋に売られて、町中穴ぼこだらけになってた時は初めて殺意を感じたけどね。 

親父・横顔(むっ)


まったく。
動物達もヒドいことするよな。

僕(失神)


いやいやいや!!!
親父でしょ!?
親父がやったんでしょ!?!? 

親父・正面(あきれ顔)


俺は記憶にねぇなぁ。
ゲームキューブはリビングに置いてあったし、東京ガスの人とかがメーターの確認ついでにプレイしていったんじゃね?

僕・正面(青ざめ)


言い訳が苦しすぎるでしょ・・・。

親父・横顔(にたっ)


まぁ、何はともあれプレイしてみようぜ!

007
僕・正面(うるうる)


グラフィック、進化してるね。

親父・正面(笑顔)


ああ。
PSPレベルで少し前時代的な感じはするが、3DSの中では1位2位を争うグラフィックだぞ!
キャラクターのぬいぐるみ見たいな質感が可愛いらしいな。 

004-1
僕(へー)


へぇ。
今回は、村長になって村を発展させて行くんだねぇ。 

親父・正面(乱心)


前回までの貝殻を拾いまくるアクティブニートだった路線から打って変わって、今回はスタート時点から職持ちか・・・進化してるな。

僕・正面(しら~)


そこは、進化って言うのかな・・・。

親父・正面(笑顔)


ほほ~。
村長になった本作では、住人の立場ではできなかった、条例や村歌なんかを作る事ができるようになるみたいだな。 

親父・正面(乱心)


男女混浴の条例!
一夫多妻の条例!
男子追放の条例! 

僕・正面(青ざめ)


言うと思ったけど・・・動物の裸見て・・・楽しい? 

僕(へー)


村歌かぁ~。
鋼鉄親子にピッタリの曲でも作曲しようか。 

僕・正面(にたぁ)


よしできた!
『ソソソファ・ド・ラドドド』だよ!
もしよかったら、みんなも入力して使ってみてね! 

親父・正面(青ざめ)


・・・「お仏壇のはせがわ」のCMソングじゃねぇか。

僕(え!?)


わわ!
シリーズ同じみの「たぬきち」が 雑貨屋さんから不動産専門店になってる!
今まで雑貨屋のかたわら、 家の強制販売、強制増築で収益を得ていたのに・・・。

親父・正面(青ざめ)


もう、雑貨屋なんぞケチな商売をせずとも、不動産業だけで食って行けると踏んだんだろうな。
進化してるな・・・。

僕・正面(青ざめ)


進化してるね・・・。

僕・正面(にたぁ)


さーて!
大きい家に住むために、貝殻拾いまくるぞー!! 


(翌朝)


・ 
僕・正面(うるうる)


やっば。
夢中になって釣りしてたら、いつの間にか寝ちゃってた・・・。 

僕(失神)


・・・って、町中穴ぼこだらけになってる!!!
おやじぃいいい!! 

親父・横顔(ほー)


あ。
穴ぼこの件なら、昨日東京ガスの人がプレイして帰って行ったぜ。 

僕・正面(死に顔)


わざわざ人の寝込み中に、人のセーブデータで町中に穴ぼこ開けまくる人間は、僕の知ってる限り1人しかいないから・・・。





とびだせ どうぶつの森

2012年11月8日に任天堂から4800円で発売された『とびだせ どうぶつの森』。
2001年にNINTENDO64向けに発売された『どうぶつの森』から数えてシリーズ6作目にあたる本作は、シリーズ当初から現実の時間と同期して遊ぶアドベンチャーゲームとしてコンセプトが一貫しており、町の住人の1人として、動物たちとコミュニケートをとりながら、町や自身の生活レベルを徐々に発展させて行く内容になっている。

ゲームの内容は、セカンドライフを楽しむようなシミュレーション色の強いアドベンチャーゲーム。
特に定められた目標などは存在せず、ゲームクリアーも存在しない。用意された箱庭の村で、村人とのコミュニケーションを楽しみながら、自分の思うがままの生活を楽しむのがゲームの醍醐味。

本作は今までのシリーズとは異なり、町の住人と言う立場ではなく村長という立場でプレイをするという仕様になっている。
これにより、今までのシリーズでは手の加えられなかった要素もカスタマイズできるようになっているほか、通信プレイやすれちがい通信の強化などで、今までのシリーズを正統進化させた内容になっている。


演出

演出は素晴らしい。

感動するシナリオや重厚なシナリオが用意されてるわけではなく、物語的な展開は皆無なのだが、ショートストーリーや細かい設定がいたるところに散りばめており、プレイヤーを飽きさせる事なく 序盤から一気にゲームの世界に引き込んで行く。
感動する物語の代わりに、偶然の出会いや突然の引っ越しなど、感動の体験を多くゲームデザインに盛り込ませる事によって、ゲームにアクセントを与えているのが特徴。

住人とのコミュニケーションの距離感や、その際の文字の量が秀逸で、ゲームのプレイに邪魔にならない程度、ゆるく村の住人と繋がっている感じが心地よい。
加えて、その文字が漢字表記に設定できるようになった事も◎

先述したようにゲームのクリアーという概念はない。最近のゲームには珍しく、かなりユーザーに丸投げなゲームでもある。
家のローン返済や、村人からの支持率を上げるなど、ゲーム側でも中期的な目標を定めてはくれる物の、そのために何をする必要があるのかという
短期的な目標と、最終的にどのような村を目指すかなどの長期的な目標に関しては、自分で定めなければならない。
この目標を定められるかどうかで、ゲームをプレイした印象がガラっと変わってしまう。
そういう意味では、ある意味人を選ぶ側面も強い。


オリジナリティ

オリジナル要素は強い。
シリーズ6作目になる本作が、今までのシリーズで一番進化幅が多かったように感じた。

なによりの進化はプレイヤーの立場が、村人から村長になったということ。
プレイヤーが村長になったことによりマップやシステムなど、いままで触れなかったところのカスタマイズが可能になった。
大きな特徴の1つが公共事業で、村の住人の要望を取り入れ公共事業を行う事により、いままで川で隔たれ迂回しないと渡れなかった向こう岸に橋を架けたり、本作から事業仕分けに会い リストラされたリセットさんのための職場を設置したりと、任意の場所に様々な物を設置する事ができる。

また、「条例」を制定する事により 村人全員を夜型にしたり、町の物価を高くしてみたりすることができる。村の住人の生活をコントロールする事により、自分のプレイスタイルに合った村を作り出す事が可能になった。

通信機能も、本作では かなり強化されている。
最大4人までの協力プレイが可能で、プレイをしばらく続けると仲間と共に南の島に行き、ミニゲームを遊んだり、夏用の虫や魚を採取したりすることも可能になる。和気あいあいと資源の奪い合いを楽しむ事ができる。

前々作で評判の良かったすれ違い通信機能も大幅に強化されている。
本作では、すれちがった人の部屋の見ることができるだけではなく、その家に飾ってある家具のほぼ全てを購入する事が可能になった。

他にも様々な新要素が本作には盛り込まれているが、個人的に嬉しかった機能が、自分の好きな場所に家が建てられる機能と、最初の村の土地のデザインを5種類の中から選べるという事。
いくら町に施設が建てられると行っても、川や海の配置までは替えられないため、任意で町の土地を選べるのことは自分好みの町を作る上で かなり嬉しい新機能になっている。


グラフィック

グラフィックは可もなく不可もなく。

グラフィックは旧世代レベルで
ギャジも目立ちなため、良いとは言えない。
しかし、そのギャジを上手に使ってキャラクターにぬいぐるみのような質感を与えたりと、ハードの特性を研究しつくしており、非常に丁寧に作られている印象を受けた。

とくに秀逸なのが前々作「おいでよ どうぶつの森」から採用されたロール式の背景表示方法。
遠くの物をローポリゴン化したり霧で隠すのではなく、ロールの上をキャラクーに走らせるようにすることで、遠くの物は物理的に表示しないというアイデア。
この手法は素晴らしく、限られたスペックの中で、様々なオブジェやキャラクターを綺麗な状態で沢山表示させることができる。
さらにそれだけではなく、デフォルメされた世界観の構築にも一役かっているというこの表示方法は、まさに発明。他のゲームでもどんどん採用して欲しいように感じた。

ロール式の表示方法により、3Dの立体視で強い立体感を感じる事が出来るが、ゲームのプレイに影響を与えることはない。
おそらく大抵の人が最初の10秒程度確認するだけで、その後は終始OFFにしてしまうのでは。


サウンド

サウンドは特出したものがなく、サウンドが本作の直接的な魅力の1つになっているとは感じなかった。

任天堂製のゲームにしては珍しく、印象に残るメインテーマが存在しない。
BGMはほんわかした、世界観に合った良い曲が沢山収録されているのだが、インパクトがあったり心に残る曲が少ないように感じた。
ここまで任天堂を代表するタイトルに育ったシリーズなので、インパクトのあるテーマソングの1つはあってほしい。

ただ、SEに関しては神がかっている。
独特な世界観を持った爽快感のあるSEが多数用意されており、ある意味BGMよりも存在感がある。

またキャラクターが話をする際、効果音として高速でしゃべってる言葉が音声として同時に流れるのはシリーズおなじみになっているが、これはやはり大発明。
音声データを収録するためには声優を起用し、何度も取り直しを行ったり、シナリオ量に応じて大量の音声データを収録しなくてはならない。しかし50音のみを収録して、テキストデータに合わせて高速で再生するこの手法は、イントネーションこそチグハグなものの、言っている内容はそれとなく伝わり、独特な世界観も作り出す事ができる。
この柔軟な発想には、心底脱帽させられる。


操作性

操作性は飛躍的な進化を遂げ、シリーズの完成型に近い印象を受けた。

BボタンやL/Rボタンを押すことでダッシュをすることが可能。物を拾ったり引っこ抜いたりするのはYボタン。Xボタンでアイテムを閲覧する事が出来る。ここまではDS版と同様なのだが、キャラの移動は3DSから新たに設置されたアナログスティックで行う。余った十字ボタンは、手持ちの道具のショートカットとして仕様でき、左右ボタンで道具の変更。下ボタンで素手状態に戻す事が可能になった。
このショートカットはかなり便利。

また、Bボタンで会話の早送りができるようになったり、アイテム欄でLRボタンを押す事によりカテゴリの変更が出来たりと、細かい部分まで快適な操作が出来るように 操作性に関してはかなり磨き上げられている印象。

本作は 2画面の相性とも抜群で、下画面には常にマップが表示されるので迷う事は無く、いちいち自分がどこにいるのかマップを確認する手間が省ける。

あえて不満点をあげるならば、タッチを強制する場面が多々あるため、そのたびにゲーム機本体から手を離しタッチ操作をしなければならない点である。
それを除けば、ほぼ完璧な操作性であると感じた。

ロード時間は2、3秒ほどある。
かなり短めのロード時間ではあるものの、建物の出入りが多いゲームなので、もう少し短いとストレスフリーで楽しむ事ができるのではないだろうか。


満足度

満足度は極めて高い。

とにかく要素が盛りだくさんで、四季折々の変化を楽しむだけではなく、昼と夜でも村が全く違う顔を見せるのが楽しい。
現実の時間と完全に同期してゲーム内でも時間が流れる仕様は、思い通りにならないという煩わしさを感じるものの、その物理的な拘束により、子供のゲームのプレイし過ぎや ハマリすぎを抑えてくれる。

また、これだけスローライフのゲームなのにも関わらず、テンポよく進行して行くのが素晴らしい。
村人とのコミュニケーションをとることによって、小さなミッションが与えられ、そのたびに好感度があがったり、支持率が上がったりと、村人との距離が縮まって行く。
自分でアクティブに動いて行くと、様々なゲームをそこに見いだす事が出来る。
公園の砂場のような自由度の高いゲームである。

しかしながら、マップのサイズがかなり小さい印象を受けてしまうのは気になった。
このシリーズが発売された当初は箱庭ゲームも黎明期で、メモリーにもかなりの制限があったが、洋ゲーをはじめとする様々な巨大な箱庭ゲームが発売されている昨今。このサイズの箱庭は少し窮屈な印象を受けてしまう。
本作は、村と商店街の2マップ構成になったことがウリの1つになっているものの、実際には 商店街は今まで村にあった商店を別マップに移動させただけで、虫や魚などを採る場所もなく、端から端まで10秒程度で行き来できてしまう広さである。
この程度の広さなら、全ての要素を1マップにまとめたほうが世界観的にもロード時間的にも良かったように思えてしまう。
無論、洋ゲーほどマップが大きい必要性は無いとは思うが、無理に2マップにするくらいなら、もう少し広い1マップを用意してほしかった。

個人的に、どーしても許せないのが、バッタ系の昆虫が自害する点。
こちらは、ただ捕まえようとしているだけなのに、水辺にバッタを追いやるとお構いなく自害して行く。
そんなに捕まりたくないのか。


総評

前作から比べ、高いヤリ込み要素はそのままに、プレイヤーが手の加えられる部分が飛躍的に増えている。グラフィックも改良され、アイテムの数は前作の1.5倍以上と、いままでのシリーズをやり込んだユーザーも大満足できる内容に仕上っているのではないだろうか。

先にもあったように、長期的な目標と短期的な目標は自分で見つけなければならなかったり、現実時間とゲーム内時間が完全に同期されていたりと、間違いなく人を選ぶゲームではある。が、大半の人はその世界観の取り込まれ、いつのまにか時間を消費しているはず。

難易度はかなり低いため、ゲームをプレイした事無い人にもお進めできる一方、とてつもないヤリ込み要素を秘めているため、ゲーマーにもおすすめできる。

自分で考え、自分で目標を作り、自分で動き働くというゲームデザイン。
もし、自分の子供にゲームをやらせるとしたら、1本目にこのゲームがあがるかもしれない。
万人受けするゲームではないものの、興味がある人は買って決して損をしないシリーズでも屈指の完成度を誇る名作。



6角形プロジェクト


3DS『とびだせ どうぶつの森』

とびだせ どうぶつの森

とびだせ どうぶつの森

とびだせ どうぶつの森

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