トップ画像7月2日2012年6月28日発売
PS VITA『METAL GEAR SOLID HD EDITION』
ゲームレビュー
親父・横顔(通常)


これやろうぜ!
これ! 

僕・正面(コラ!)


あ。
VITAの『メタルギアソリッド HD Edition』だ。 

親父・正面(笑顔)


ああ。
これのために、PS3で発売された 『メタルギアソリッド HD Edition』の購入を我慢したんだからな!

僕(えーっと・・・)


セーブデータを共有する事がきる「トランスファリング」ができて、中身も同じ内容なんだから、どうせならPS3版とPS VITA版を同時に出して欲しかったけどねー。 
いくらなんでも間隔置きすぎかも。 

親父・横顔(にたっ)


まぁ、そんなことは気にせず、さっそくプレイしようぜ!

僕・正面(え~・・・っと)


・・・とは言っても、僕。
MGS2もMGS3も、カスッカスになるまでプレイしたよ。 
あらゆる方法で「ジ・エンド」を殺したし、ツチノコ捕まえまくったし・・・。

親父・正面(にやけ顔)


ま。
それはそれで、楽しめるだろ。

002
僕・正面(口あける)


起動すると、MGS2とMGS3。
どっちをプレイするのか選べるみたいだね。 

親父・正面(通常)


まずは、MGS3でプレイしてみるか。 

僕・正面(ほえ?)


へぇ!
MGS2とMGS3。完全に分離してるんだ!
トロフィーもMGS2とMGS3が分離してて、それぞれにプラチナトロフィーが用意されてるよ! 

親父・横顔(通常)


そいつは嬉しいな。
ようはパッケージが1つにまとまってるというだけで、事実上2本のゲームを買ったってことになるわけか。

僕(ニコッ)


僕みたいな、「MGS2はシリーズ随一の駄作だから、MGS3だけプレイしたい!」っていう、ファンも問題なくプラチナトロフィーが取れるね!

親父・正面(あきれる)


・・・笑顔で、ひどいこと言うな・・・。

僕・正面(にたぁ)


早速プレイ!

011
僕(失神)


ぉぉおおおお!!
MGS3が携帯機で動いてるぅうう! 
しかも、当時よりも遥かにグラフィックが綺麗!! 

親父・横顔(むっつり)


PS2で発売された当時。
「神」とまで言われたグラフィックなのにな。
 HDにコンバートまでされたグラフィックで、よもや携帯機でプレイできる時代がくるとは思わなかったぜ。

親父・正面(ちょっぴり不安)


でも、ボタンの数は大丈夫なのか?
PS2に比べてかなり減っているが。 

僕・正面(慎重)


そうだねー。
PS2のボタンを余すところなく、使ってたけど大丈夫なのかな? 

親父・横顔(ほー)


具体的に足りないのは、L2/R2とL3/R3ボタンか。 

僕(むっ)


あとPS2では、CQC中に◯ボタンを強く押し込むことで敵兵の喉をかき切ったり、銃を構えた状態でL1/R1の押し込むことで、壁から覗き込む動作が出来たからねー。
物理的なボタン数以上に、ボタンの配置に困りそう。 

親父・正面(にやけ顔)


その不足を、背面と正面タッチパネルで、どう補って行くのか。
そこに注目だな! 

016
僕・正面(慎重)


グラフィックは、少し白みがかかってる? 

親父・横顔(むっ)


そうだなー。
ちょっと全体的にコントラスト比が低めだなー。
せっかくの黒が綺麗な有機ELを、生かし切れてないきもするぜ。

僕(普通)


でも、処理落ちはほとんどないね!
ムービーシーンに、たまーにフレーム数が落ちる部分があるくらい。 

親父・正面(あきれ顔)


まぁ、PS2時代もムービーシーンは処理落ちしてたしな。

僕・正面(え!?)


でも、グラフィックは、かなり綺麗になってる!
特に主要キャラクターや森なんかのモデリングは、かなり綺麗になってるね! 

親父・横顔(ほー)


ところで、操作はどうなってる?

僕(えー笑)


操作は、なるほどなーって思った。
今までL2/R2ボタンを押すことで、武器の変換をしてたけど、これはタッチパネルで代用するようになったみたい。
間違って構えちゃった銃をおろすときに苦労するけど、このタッチパネルの使い方はかなり好感触!

親父・正面(にやけ顔)


たしかに。
むしろ、使いやすくなってるくらいの完成度のようだな。 

僕・正面(ぬぎゅー)


ただ、背面タッチパネルの使い方は下手かも・・・。
ナイフを装備しているときに、背面タッチパネルの中央をタップすると突き刺したり、CQCをかけているときに背面タッチパネルをタップすると尋問できたりするんだけど、如何せん誤タッチが多すぎるよ・・・。

親父・正面(呆れ顔)


そもそも、背面タッチパネルは誤タッチが多すぎるからな・・・
ハードの問題でもある気がするが・・・。 

僕・正面(口あける)


あと、PS2時代にL1/R1の押し込み具合で壁から身を乗り出して打つ事ができたけど、VITA版は押し込みができないから、背面タッチパネルをドラックすることで、身を乗り出すことが出来るみたい。

親父・横顔(ほー)


ほほぉ。
考えたな。 

僕(えー)


・・・でも、背面タッチパネルをひっぱりながら銃を構える手の動きが物理的に難しくって・・・壁から乗り出す動きは、封印かなぁ・・・。

僕(失神)


まぁ、縛りプレイだと思えば楽しいかも!!

親父・正面(青ざめ)


・・・おまえ、たくましいな。

僕・正面(にたぁ)


このゲーム。
PS2からPS VITAになって、一番進化したのは「トロフィー機能の対応」かも! 

親父・正面(メガネ破損)


グラフィックじゃないのかよ。 

僕(えー笑)


いや。
MGS3って「ケロタン捜索」とか「ツチノコ捕獲」とか、ものすごいヤリ込み要素が沢山入ってたけど、それって今まで自己満足で終わってたじゃん。
それが、トロフィーとして記録に残るのは、かなりモチベーションが上がるよ!! 

親父・正面(にやけ顔)


たしかに。
しかもトロフィーの数も多いし、面白い物が多いからな。
「オセロットのタイムパラドックスを出す」とか、「スネークを嘔吐させる」・・・とかな! 

僕(呆れ笑)


トロフィーがポンポン解放していくのも楽しいし、なにより最初から全部の取得条件が見えてるのは好印象かも!
それでも、取得が難しいものも多いんだけどね。 

親父・正面(馬鹿顔)


す・・・すげー。
「ジ・エンド」関連のトロフィー多すぎだろ。 

僕(しらんぷり)


おじいちゃんの殺し方は、多彩だからねー。
出落ちで狙撃するのは鉄板。
後ろから忍び寄ってホールドアップとか、あとゲーム機本体の内蔵時計をいじって無理矢理 老衰させるのも、当時流行ったよね。

親父・横顔(泣き)


「ジ・エンド」だけじゃなくて他のおじいちゃん達も、キャラ立ち過ぎだよな・・・スネーク影うすすぎだぜ。




【METAL GEAR SOLID HD EDITION】


2012年6月28日にコナミの小島プロダクションからPS VITA向けに発売された『METAL GEAR SOLID HD EDITION』。価格は4980円。
2001年に発売された『MGS2』と、2004年に発売された『MGS3』の2作品が収録されており、どちらもHDグラフィックに作り直された作品。オリジナル版を改良改良した「サブシスタンス版」を元にしているため、MGS3のソフトには『MG1』と『MG2』が入っており、事実上4作品が1つのソフトに入ってる事になる。

2011年11月23日にPS3と360向けに発売された『METAL GEAR SOLID HD EDITION』とは同内容ではあるが、据え置き機とはボタン数が異なるため操作系は異なる。
また、セーブデータを据え置き機と共有する「トランスファリング」にも対応しており、PS3版を持っているユーザーは、自宅でプレイしたデータをワンクリックでPS VITAに移し替え、外で続きのプレイを楽しむ事が出来る。

演出

演出はオリジナル版同様、素晴らしい。

MGS2は、2つのシナリオを違う主人公で見るという内容。
アクション映画のような表現がふんだんに盛り込まれている。
シリーズのお馴染みのオチャメな要素が少なめだったり、
最初に手に入る武器が麻酔銃でなかったりと、ステルスアクションというより普通のTPSのような作品になっていて、いわゆる小島節が比較的おとなしい作品に仕上っている。
作品自体の完成度は悪くないものの、他の作品と比べるとシナリオの詰めが甘く、先の見通しがたってしまいがち。
MGSらしさの薄い作品になっている。

一転してMGS3はシリーズ最高傑作の名にふさわしい出来映え。
二転三転するというよりも、最後までユーザーは騙されていて、最後の最後にどんでん返しが起きるシナリオになっている。
小島節も極限まで炸裂。
生き物は とりあえず食べてみるネイギッドスネークという主人公や、戦場とは思えない無線連絡のキャラ通しの楽しい掛け合い。そして、ゲーム史に残るほど濃いキャラクターの敵ボス達がゲームを彩る。
MGS2がアクション映画のような表現が多かったのに対し、MGS3はドキュメンタリー映画のような作品。
冷戦時代の史実を元に、「冷戦の諜報合戦の裏では・・・」というifのストーリーが展開して行く。

MGS3とMGS2はそれぞれ内容が違うため、1つ1つの評価をすることになり、またお互いの比較をすることになったが、クオリティは
それぞれ非常に高い。


操作性

操作性は悪くはないが、オリジナル版と比べるとどうしても劣ってしまう。

今まで何作品かPSPでMGSシリーズが発売されてきたが、PSPはPS3/PS2に比べボタン数が少なくなっているため、据え置き機からは大幅に出来る事を少なくした操作方法が採用された。
しかしPS VITAにプラットフォームを変更した本作では、背面タッチパネルや正面のタッチパネルを代用し、据え置き機と同じ操作性を実現している。

具体的には、今までL2/R2ボタンで武器の変更をしていたが、これが正面のタッチパネルで代用することができるようになった。
これは極めて使いやすく、オリジナル版と何の遜色もないどころか、オリジナル版よりもスムーズに武器変更ができそうなほどの出来映え。

ただ、背面タッチパネルの使い方には難が残る。ナイフを装備しているときに背面タッチパネルをタップすると突き刺し。CQCをしている最中に背面タッチパネルをタップすると尋問。武器を構えてるときに背面タッチパネルを左右にフリックすると覗き込み。というのは、非常に非直感的で誤反応が多い。
もともと背面タッチパネル部分には指を置いている事が多いため、ナイフを構えた瞬間に突き刺してしまったりと、プレイに支障が出る事も多々。

また、タッチパネルにも対応はしているのだが、実際にタッチパネルが使用できるのは、武器変更の時と、CUREで怪我を治療するときのみ。対応するなら全てに対応してほしかった。

もう少し、操作方法にブラッシュアップの必要性は感じる。

ロード時間は、光メディアからカード式になったことで早くなる事を期待したが、実際には据え置き機と全く変わらない。
マップを移動するごとに2、3秒待たされることになる。
このロード時間は当時は気にならなかったが、今の時代には珍しくなった細切れになったマップで構成されているため、少しイライラしてしまうことも。


グラフィック

グラフィックは良い。

ポリゴンの角が目立ったり、ノーマルマップが使用されていないためノッペリしてしまっていたりと、PS VITAにしては見劣りしてまうグラフィックではあるが、オリジナル版とは比べ物にならないほど美しくなっており、PS3版ともほとんど変わらないグラフィックを実現している。

さすが元は据え置き機なだけに、広大で生い茂ったジャングルを見事に再現しており、今の時代。
 これほどのスケールのゲームを1からHDグラフィックで開発できる日本のゲームメーカーは存在しないかもしれない。

処理落ちもほとんどなく、オリジナル版ではスモークグレネードを投げるともれなく処理落ちをしていたが、その部分も改善されている。
処理落ちがあるとすれば、リアルタイムモデリングで展開するムービーシーンでは少しコマ落ちがある程度。プレイ中は快適にプレイする事が出来る。

好印象のグラフィックだが、あえてグラフィックにケチをつけるならば、全体が白みがかっているということ。
黒が栄える有機EL画面なので、もう少しコントラスト比を高くして、黒を強調して欲しかった。
実際にプレイすると、オリジナル版に比べ暗闇で敵兵の位置が把握しやすくなっており、ザ・フュリー戦などの難易度が物理的に下がっているように思えた。


オリジナリティ

本作は 操作方法以外、オリジナルを忠実に再現されている。

グラフィックも、オリジナルの雰囲気を壊さないようにHDグラフィックにアップコンバートされており、ファンの思い出を当時のまま蘇らせてくれる。
何も足さず、何も引いていない事が、一番の評価点。

また、細かい部分は変更されており、オリジナル版で問題となったバグや処理落ちなどが改善されていたり、当時タイアップしていたカモフラージュなどが、削除されたりしている。
さすがに、当時プレイできたサルゲッチュとのタイアップ「猿蛇合戦」も削除の対象になっているのは仕方が無いと思うが、個人的にシークレットシアターは削除して欲しくなかった。

何はともあれ、純粋にオリジナルを忠実に美しく見せようと言うこのHDリマスター方法には好印象を受けた。


サウンド

サウンドは素晴らしい。

ヘッドホンやイヤホンを付けてプレイすると、どちらの方向に敵が居るのか把握でき、プレイがしやすくなる。

挿入歌や戦闘曲など、オリジナルと同じく映画的な音楽の入れ方は、プレイに緊張感が増し◎
BGMだけでなくSEも、非常に手が込んでおり、小さなギミックにもそれぞれ音が割り当てられている。

キャラクター通しの掛け合いはフルボイスで、操作方法などを説明する部分に関しては、キャラクターの声が
一部収録し直されている。
豪華声優陣による熱演も見所の一つ。


満足度

満足度は極めて高い。

もともと素晴らしい作品ではあるが、それをHDグラフィックにアップコンバートされたものが携帯機で遊べるようになり、2作品収録されていてこの値段というのは驚き。

HDコンバートされたと言っても、ポリゴンを大幅に作り替えたり、テクスチャーにノーマルマップを適応させたりといった大掛かりな変更は行われてないため、「HD」といっても実際には他のHDゲームと比べるとかなり見劣りはしてしまう。
しかし、逆にオリジナル版の雰囲気は徹底して守られており、オリジナルをプレイしたユーザーとしては好印象を感じた。

ただ、いくらなんでも□ボタンで銃を発射したりするのは、オリジナル版をやり込んだユーザーにとっても、古臭すぎて慣れるまで時間がかかるため、TPSと同じようにLで構え、Rで撃つ操作方法にも対応はしてほしかった。

細かい不満点は存在する物の、美しいMGSが携帯機で遊べるというだけで大満足。


総評

10年の時代を超えて、HDに。しかも携帯機で発売されたMGS2とMGS3。
さすがに据え置きの作品を携帯機に落とし込む上で、操作系で無理は生じたが、それでも普通に遊べるレベル。
全体的に、極めて完成度が高い。

トロフィー機能の対応に関しては画期的で、MGS2とMGS3に関して、それぞれ独立してトロフィーが存在する。
従って、本作には2つのプラチナトロフィーが収録されており、ゴールドトロフィーも1作品に4つも存在する珍しい作品になっている。
トロフィーは取得しやすい物から、取得が困難な物まで様々用意されており、最初から取得条件は全て開示されている。
もともとヤリ込み要素の多い作品であるため、トロフィーとの相性は極めて良く、モチベーションを上げてくれる。

オリジナル版同様、道に迷わずプレイを進めると、プレイ時間は10時間程度と比較的短いが、ヤリ込み要素が極めて多いため、何周もプレイしたくなってしまう。
2周目以降、ムービーを全て飛ばせば、7時間くらいでのクリアも可。

携帯機でオリジナルがそのまま遊べるというアドバンテージは何物にも代え難いように思えるため、据え置き版を買ったユーザーでも買い直す価値はあるように感じた。

オリジナル版をやった事の無い人にとっても、オリジナル版を徹底的に遊び倒したユーザーにとっても、絶対に手に入れておきたいゲーム史に残る傑作のリマスター。


6角形プロジェクト


メタルギア ソリッド HD エディション

メタルギア ソリッド HD エディション

メタルギア ソリッド HD エディション

メタルギア ソリッド HD エディション

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