トップ画像4月12日2012年4月12日発売
PS VITA『レイマン オリジン』
ゲームレビュー
親父・正面(通常)


UBIソフトは、今年で創立25周年なんだそうだぞ。

僕(呆れ笑)


UBIは、海外メーカーの中でも老舗だもんね~。
フランスのメーカーだっけ? 

親父・正面(にやけ顔)


ああ。
俺の中だと『プリンス オブ ペルシャ』のイメージが強い会社だが、最近だと『アサシンクリード』とかのほうが有名かもしれねぇな。

親父・横顔(にたっ)


そんなUBIソフトが25周年を記念して発売したのが、『レイマン オリジン』だ!
PS3とPS VITAで発売されたんだが、同時発売とは言えどゲームの内容も違うし・・・ 今回はPS VITA版をプレイしようぜ!

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僕・正面(口あける)


『レイマン』シリーズって、日本だと知名度そこまで高くないよね。

親父・正面(笑顔)


一応、UBIのマスコットキャラクターなんだけどな。
海外だと、とんでもなく人気のゲームシリーズだ。

親父・正面(呆れ顔)


日本でも、プレステやセガサターンで発売されたんだが、あまり高い評価を得られなかったんだよなぁ~。
いくらなんでも、バタ臭すぎだし。 

僕(へー)


その時代。
他にも、いっぱい和製横スクロールアクションゲームがあったもんね~。

親父・横顔(むっ)


それ以来、海外では十作品近く発売されてるんだが、日本ではほとんど未発売なんだよ。
一応PS2とドリキャスで発売はされていたが・・・やっぱり、目立たなかったなぁ。 

僕・正面(にたぁ)


そんなレイマンが、満を持して久しぶりに発売されたんだね!

親父・正面(きらーん)


ああ!
しかも25周年を記念して、価格は2500円! 

僕・正面(え!?)


すごい!
うまい棒250本食べるの我慢するだけで、レイマンが買える! 

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僕(普通)


これ、普通の横スクロールアクションゲームなの?

親父・正面(笑顔)


ああ。
『アレックスキッド』に近いな。
ただ『アレックスキッド』と違うところは、上から踏みつけて敵を攻撃できるというところか。 

僕・正面(しら~)


・・・それ、おとなしく「マリオみたいなゲーム」って言った方が早くない?

親父・横顔(にたっ)


ちなみに最初はジャンプくらいしか出来ないが、ステージを進めて行くと、アレックスキッドみたいなパンチが習得できたり 飛べたりと、進めれば進めるほどアクションが増えて行くぜ!

僕・正面(うるうる)


キャラクターは、本当に洋風だね。

親父・正面(あきれ顔)


ああ。
だが、カートゥーンとも違うよな。 
ヨーロッパデザインってやつか?

親父・横顔(通常)


まぁ、四肢バラバラなのは気にするな。
パワプロ君だと思って、テキトーに脳内変換してくれ。 

僕・正面(死に顔)


それは無茶だ・・・

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僕(へー)


ようは、ゴールに向かえばいいんだよね? 

親父・正面(通常)


ああ。
敵を蹴散らしながら、ゴールに向かうだけだ。 
道中に、黄色いハエみたいな「ラム」っていう生物が沢山いるから、それを取れば取るほど評価が上がるぞ! 

僕・正面(口あける)


「ラム」を取るとどうなるの?

親父・正面(にやけ顔)


ステージをクリアーしたときに、貰える「エレクトーン」の数が変わる。 
「エレクトーン」を集めれば、新しいステージに行けたり、新しいキャラクターが操作できるようになるから、なるべく取るべきだな。 

僕(唖然)


そんな事言われても・・・

僕(泣き)


・・・難しすぎて「ラム」なんて取ってる余裕、ないよ・・・。 

親父・横顔(にたっ)


・・・ま。
激ムズゲーと名高いシリーズだからな。
やはり、今回も難しかったか・・・。 

僕(えーっと・・・)


唯一の救いは、チェックポイントが多いことかな・・・
死にまくってステージを覚えるしかないね・・・。 

親父・正面(ちょっぴり不安)


基本的に1発即死だからなぁ~。
ハートを持っていれば、1発の攻撃を無効化できるが、それでも合計2発当たったら死亡だ。 

僕・正面(ぬぎゅー)


魔界村みたいなシステムだね・・・。
このステージなんて、即死のトゲだらけだし・・・この難しさ・・・ロックマン2を思い出す。 

親父・横顔(通常)


マリオの操作性。
魔界村のシステム。
ロックマンの難易度。
そして、アレックスキッドのノリ。 

親父・正面(きらーん)


うむ!
2D横スクロールの集大成だな! 

僕・正面(しら~)


・・・・アレックスキッド、無理矢理入れたでしょ。



【レイマン オリジン】

2012年4月12日に、UBIソフトからPS VITA向けに発売された『レイマン オリジン』。
本作は、UBIソフト創立25周年を記念して作られた作品で、それに合わせて価格も2500円に設定してある。
PS3版も同日に発売されたが、PS3版は多人数プレイに対応しているが、タッチでの補助操作は未搭載など、PS VITA版と異なるゲーム内容になっている。

本作は2D横スクロールアクションゲーム。
左から右に進み、敵を排除しながらゴールを目指すのが目的。
マップ上には「ラム」と呼ばれるアイテムがいたるところに配置されており、ゲームをクリアーした際「ラム」の取得状況に応じて評価が変わる。
「ラム」の数以外に評価基準は特に儲けられておらず、死に放題。時間かけ放題でプレイする事が可能。

まず、メインマップでステージ選択をすると、ゲームが開始になる。
1つのステージは、いくつかの部屋に分かれており、死んだ際はその部屋の最初からプレイを再開することができる。


演出

演出は良い。

シナリオは存在する物の、キャラ紹介程度に留められており、とりわけ重用視はされていない。
妖精を救うという、分かりやすく アッサリとしたシナリオで、ムービーなどは短く少ない。プレイの邪魔をしないため、サクサク進んで気持ちがよい。

本作の演出で素晴らしいのが音楽に合わせた演出。
[サウンド]の項目で後述するノリ良い音楽に合わせ、様々なゲームが進行して行く。そもそも音楽のクオリティだけを取っても非常にハイレベルなのだが、それに付ける映像のセンスが抜群。

冒頭のオープニングのセンスの良さで ガッシリ心を捕まってしまったが、
最初から最後まで このノリが続く。
プレイの最中も音楽に合わせてゲームが進行して行くのは、プレイしていて気分が良い。


グラフィック

グラフィックは素晴らしい。
まさに理想的な出来映えで、HD機時代の2Dゲームのあり方の一つを教えてくれている。

『レイマン』シリーズは、最初の2、3作品以降、ずっと3Dのポリゴンゲームであったが、本作は25周年を記念した作品からか、原点回帰。2D作品となっている。

ドット絵ではなく、しかしポリゴンでもなく。
いったい何で、どのようにして作ったのかは全く分からないが、2Dのキャラクター達が生き生きとヌルヌル動いている。
ヌルヌル具合は、同社の看板作品『プリンス オブ ペルシャ』のスプライト処理を彷彿とさせるほどの出来映えで、グラフィックはPS VITAのドットの細かさをフルに使った非常に細やかな絵になっている。
本作は、画面をピンチすることによって、拡大したり縮小したりする事が出来るが、最大に拡大しても画像の粗が出てこない。

また油絵のようなステージや背景も注目で、カラフルに彩られた背景は、有機ELの発色の良さを生かしている。また、非常に細かく描き込まれており、非常に横長に作られた絵画の上をキャラクターが縦横無尽に走っているような感覚。

ただ、間違いなくキャラクターデザインは好みが分かれる。
典型的な洋物のキャラクターで、主人公から脇役に至るまで全員このテイスト。苦手な人に取っては苦痛になるかもしれない。
キャラクターの表情は極めて豊かで、今までの作品と比べると洋物臭さが取れてはいるように感じはするが、やはりそもそものキャラクターデザインのデフォルメの仕方が気になってしまう人は多いのでは。


サウンド

サウンドは素晴らしい。楽曲数はかなり多め。

サウンド自体のクオリティも高いのだが、サウンドとゲームの一体化がすばらしい。ノリノリのBGMに合わせて、
ゲームの演出もSEも挿入されるため
プレイしていて気分が良いのに加え、マップによって様々な音楽が用意されており聞き飽きない。
マップによってガラっと曲の雰囲気が変わる事があるが、曲調は一緒で世界観が統一されている。

ここまでゲームと音楽の調和がとれているゲームは『ロコロコ』以来な気がする。


オリジナリティ

オリジナリティは高くない。

想像以上に、いつもの2D横スクロールゲーム。ゲーム内容自体は20年前と変わっていない。
もはや、1周回ってここまで典型的な2Dゲームは珍しく感じてしまうため、そういう意味ではオリジナリティを感じる部分はある。

しかし、オリジナリティは低いものの、他のゲームが学ばなければならないことは多い。
ゲームシステムは古くさく、何一つ挑戦をしていないように見えるが、これは英断。
ユーザーが求めていない付加価値を、むやみやたらと搭載する現在の風潮に、喝を入れてくれた感じがした。

HD機になるとハイポリゴン以外の選択肢がなかった昨今、このような2Dの
HDゲームという選択肢があり、1本のパッケージにすることができるのだという事実の証明は非常に貴重。ぜひとも、他のゲームも続いて欲しい。


操作性

操作性は悪くはない。

左のアナログスティック。もしくは十字ボタンでキャラクターを操作。
右のアナログスティックは使用しない。

◯ボタンでジャンプが可能。
マリオなどでBボタンでのジャンプに慣れてしまった人に取っては、はじめ扱いづらく感じるかもしれないが、そのうち慣れる。

□ボタンでの攻撃や、◯ボタンを押しっぱなしにする事での滑空は、ゲームを進めて行くと使用可能になる。

PS VITAならではの操作として、タッチパネルを使用して「ラム」を回収することができるという機能がある。基本はキャラクターを使って回収するのだが、回収しこねた場合、タッチでも回収可能というのは嬉しい機能。強要されているわけではなく、必要に応じて使うだけなので煩わしさは感じなかった。

ロード時間は短め。
全体マップとステージの移動の間に、3~5秒程度のロードがあるが、ロード中操作確認などが出来るため、待ち時間は気にならない。
また死んだあとのコンテニューもロード時間無く戻してくれるため、ストレスフリー。

キャラクターの操作感は、良い意味でも悪い意味でもアバウト。
適当に連打してれば倒せたり、ジャンプしまくれば上に登れて崖から復帰できることも多々。
アバウトなことで良い事もあるが、意図せぬ場所でスベったり、足場の狭い場所では細かい操作がしずらかったりと困る事も多い。


満足度

満足度はかなり高い。

とりわけ、ヤリ込み度の高さと、コストパフォーマンスの良さが特出して素晴らしい。

マップに散らばる「ラム」の取得数によって最後の評価が決まるが、MAX評価を得るためには 非常にヤリ込みが必要。
また、画面には見えず音だけを頼りに探さなければならない 隠しキャラクターや、隠し通路など、様々なヤリ込み要素が存在。かなり長い時間遊ぶ事が出来る。
また、何をやればステージを完全攻略できるのか、ヤリ込み要素が可視化されているのは素晴らしい。

これだけの面白さで、これだけのヤリ込み要素が入っていて2500円というのはありえない価格設定。
5000円でも安いと感じられるほどの無いようになっている。

ただ、協力プレイモードが存在しないことは最大の不満点。
非常に高い難易度の本作は、PS VITAを持ち寄って4人協力プレイなどをしたら
間違いなく面白いはず。
海外に「持ちよってプレイする」という習慣がないからかもしれないが、PS3版が多人数プレイに対応しているのならば、PS VITA版も。というよりも、PS VITAこそ協力プレイに対応して欲しかった。


総評

完成度が高く、満足度は高い。
もしかしたら、本作でシリーズが見直されて、このシリーズが日本で展開していく足がかりになるかもしれない。

ステージは豊富で60種類以上。
空を飛ぶステージや、水中ステージ。シューティングステージや暴風ステージなど、様々な特徴や仕掛けのあるマップは、プレイしていて飽きない。

また、マップ以外にも様々なプレイキャラクターが用意されており、ステージをクリアーすると「ラム」の取得状況に応じてもらえる「エレクトゥーン」の総取得数によって開放される。

オンライン要素はほとんど存在しないが、かなりのヤリ込み要素があり、全ての「エレクトゥーン」を集めるまでには30時間以上はかかる。
また、1周するだけで18時間程度かかる。

序盤は簡単なステージが続くが、いっきに難易度があがっていき、最終的な難易度は非常に高くなる。
とりわけ、「もう少しラムを稼ごう」などと欲を出そう物なら、クリアーするだけなら簡単なステージも、一気に難易度が跳ね上がる。
ステージは敵の方から攻撃を仕掛けてくる事はほとんんどないものの、配置がイヤラシい。また、所見殺しの仕掛けが多く存在し、何度も死んでステージを覚えて行くしかない。
しかし、死ぬ事に関してはなんの おとがめもなく、「残機」という概念がそもそも無い。
死ぬと待ち時間なく すぐにチェックポイントに戻してくれるためストレスフリー。ラムの場所と取り方を確認してから死に、本気プレイに備えることができる。
全体的に高難易度のゲームで、子供向けの見た目とは裏腹に、かなりの操作テクニックととっさの判断が必要となる。しかしながら、あまりにも同じ場面で死にすぎると「このステージをやめますか?」などというギブアップの提案も表示され、理不尽な難さというわけではない。
本作のような急激に難易度が上がるゲームは、最近なかなか存在しなかったように感じる。トライ&エラーで少しずつ歩を進めて行く感覚は、ゲーマー魂に火をつける作品。

ローカライズは丁寧で、文字のフォントなどにも違和感はない。
文字なども全て ひらがな なため、子供でも楽しめる。が、おそらく この難易度だと子供がプレイできるのは最初の10ステージだけ。

トロフィーの数はかなり多く、
トロフィー取得の難易度は標準。
「いっぱい走った」など、あまりにも抽象的な取得条件もいくつか混ざっており、少しモヤモヤするものの、「アイテムを全て探す」などの攻略法が確定しやすい取得条件が多いため、テクニックがなくてもコンプリートしやすい。

非常に丁寧に作り込まれていて、特徴のある様々なマップで攻略方法を考えていくの面白い。
キャラクターの動きもシナリオもスピーディーで、ストレスがかかりにくい。
多人数プレイが搭載されていない事は非常に悔やまれが、それがなくともヤリ込み要素は多く存在する。
オンライン要素がほとんど無いため、最後まで攻略し尽くしてしまうと、それ以上遊ぶ事は出来ないが、このボリューム、この完成度で2500円は普通なら考えられない。
最初の数ステージをプレイする事が出来る体験版も配信されているため、迷っていたらダウンロードしてみるのがオススメ。丁寧に描き込まれたグラフィックの綺麗さは必見。

難易度が高いため、クリアーできる人は限られてくるかもしれないが、たとえクリアーできなくとも面白いため、万人にオススメしたい作品。

ゲームの面白さの原点と、最新のグラフィック技術が融合した、完成度の高い横スクロールアクションゲーム。


6角形プロジェクト



PS VITA『レイマン オリジン』

レイマン オリジン

レイマン オリジン

レイマン オリジン

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