トップ画像9月11日
2011年9月1日発売
PSP「ナノダイバー」
ゲームレビュー
親父・正面(にやけ顔)

これやろうぜ!
これ!! 

僕(へー)

「ナノダイバー」?

親父・横顔(にたっ)

そう!
タカラトミーから発売された、新作アクションゲームの「ナノダイバー」! 

図1
僕(えー)

た・・・タカラトミーさんから十数年前に発売されたチョロQのゲーム、親父に買ってもらったじゃん。
年に何本も買ってもらえなかった貴重なゲーム。・・・いつかは面白くなるはずと、永遠に遊んでたんだけど・・・

僕(泣き)

なんか半年プレイしても、底なしのゲーム性で 楽しみ方を理解するには至らなかったな・・。

親父・正面(あきれ顔)

それはお前が、幼かったからだな。

僕・正面(ぬぎゅー)

そうであって欲しいと願いたい・・・。

親父・横顔(通常)

まぁ!
何はともあれ早速プレイだ! 

僕・正面(口あける)

なに?
これってどういうゲームなの? 

親父・正面(にやけ顔)

ようはモンハンみたいな狩りゲーだ。
その舞台が医療になったゲームだな。 

僕(呆れ笑)

ゲームとしては新しいステージだね。
とりあえずプレイしてみよっか。 

親父・正面(乱心)

ぅお!
なんか、オープニング。やたらカッコイイぞ! 

僕・正面(猫目)

ほんとだ!
なんか、アメリカのドラマみたい! 

親父・横顔(ほー)

おー。
ムービーが終わったな。
キャラクターが出て来た。 

僕(普通)

モンハンと違って、シナリオがあるんだね。

親父・正面(メガネ破損)

おおお!!声優が豪華だ!!
ヒロインが「xxxHLiC」の大原さやかさんだ!!
ぬぉ!!
MGSの雷電役の堀内賢雄さんだぁああ!!

イメージ005
僕(唖然)

・・・よく、聞いただけで分かるね。

僕・正面(慎重)

でも、本当に豪華。
演技は本当にしっかりしてるね! 

親父・横顔(むっ)

だが、ちょっとキャラのモーションに違和感は残るな。 

僕・正面(通常)

あ。
導入のイベントが 終わったみたい。
小さくなることで体内に入り込めるようになって、ウイルスを駆逐するっていうストーリーなんだね。

親父・正面(にやけ顔)

いよいよ戦闘だな。

僕(ニコッ)

武器の種類は4種類あるみたいだね。
まずはスタンダーとなソードタイプを使おうよ! 

親父・正面(通常)

短剣っぽいソードタイプ。
大剣っぽいラージソードタイプ。
ガンランスっぽいインジェクションタイプ。
盾で打撃攻撃をするナックルシールドタイプの4種類。 

親父・横顔(むっ)

俺はインジェクションタイプで行く!!

僕・正面(え~・・・っと)

そんな、プレイして早々 マニア向けの武器をチョイスしなくても・・・。
普通、初プレイだったらソードタイプだと思うけど。
まぁ、親父はモンハンでもガンランサーだもんね。 

親父・正面(笑顔)

よし突撃ー!!

僕・正面(ほえ?)

のわ!
本当にフィールドが体内だ。
鮮やかだけどグロい! 

イメージ001
親父・正面(あきれ顔)

この光景・・・新鮮ではあるな。

僕(へー)

あ。
なんか、ちっちゃな雑魚キャラに混じって、大きめのキャラ2、3匹・・・いや、もっといるか。 
なにこれ? 

親父・正面(通常)

そのキャラクターが、このゲームの特徴のようだな。

親父・横顔(ほー)

そいつは中ボスだ。
中ボスの足下には 感染スポットが存在する。
中ボスを倒して、感染スポットを治療すれば、患者は延命できるらしい。 

僕・正面(口あける)

ほったらかしてたら、だめってこと?

親父・正面(ちょっぴり不安)

いや。
ボスを倒して、スポットを治療するかどうかは自由だ。
ほったらかしておいたら、患者の病体は悪くなるが、 病体が悪くなる前に目標のボスを倒しちまえば問題ない。 

親父・横顔(にたっ)

リスクを承知で病体が悪くなる前に目標のボスを倒しにいくもよし。
手間はかかるが、中ボスを倒していって、 安全に攻略するもよし。
その選択はユーザーに委ねられてるようだな。 

僕・正面(猫目)

なにそのルール!
むっちゃ面白そうなんだけど! !

親父・正面(あきれ顔)

ちなみに、感染スポットを治療すれば治療するほど、患者の病体が良くなるだけじゃなくて、敵ボスのステータスも下がる。
強い敵ボスに出会っても、時間をかけて中ボスを倒していけば、なんとか倒せる道筋が見つかる・・・ってことだな。 

僕(ニコッ)

そっか、じゃあとりあえずマップ中の中ボスを倒していって、安全ルートで・・・

親父・正面(激怒)

安全ルートの狩りなんて、漢じゃねぇ!
漢ならば、雑魚には目もくれずツッコミべし!! 

イメージ002
僕・正面(目がぐるぐる)

「漢らしさ」を間違ってるよぉ・・・。
勝てる確信が持ててからツッコメって・・・・・・カイジが言ってたよ。 

親父・正面(呆れ顔)

・・・カイジかよ。 

僕(えーっと・・・)

のわ!
ボスに出会ったら「ステータス×1.20」 って表示されたよ!? 

親父・正面(ちょっぴり不安)

感染スポットを治療してないから、ステータスが上がってるんだな。
感染スポットを全部治療すると「×0.80」とか表示されるらしい。 

僕(唖然)

これって、むちゃくちゃ強いんじゃ・・・ 

親父・正面(きらーん)

安心しろ!
敵の顔面を集中して狙えば、きっとスタンが取れるはず! 

僕・正面(おい!)

が・・・顔面なんて・・・ないじゃん!!!

親父・正面(横目)

そういえば、敵はウイルスだったな。

僕(えーっと・・・)

ほら!!やばいやばい!
死にそうだよ! 

親父・正面(あきれる)

やべーな・・・やべーな・・・
回復薬がねぇ・・・ 

親父・正面(メガネ破損)

ちょ・・・ちょっと、薬草取ってくる。

僕・正面(おい!)

人体に、薬草なんて生えてるわけないじゃん!!

僕・正面(死に顔)

・・・あ。
負けた・・・。 

親父・横顔(むっ)

うむ。
難しい。 

僕・正面(しら~)

自分が勝手に、無茶なコースを選んだだけじゃん!




【ナノダイバー】

タカラトミーがPSP向けに2011年9月1日に発売した、医療ハンティングアクションゲーム「ナノダイバー」。
他のハンティングアクション同様、プレイ人数は1〜4人。価格は5040円で発売されている。
ゲームの舞台を人体内とし、判断力が問われる必殺技や、プレイヤーの性格が出るアクティブエリアシステム。充実したシナリオなどで、他のゲームとの差別化を図っている。


演出

演出は良い。

シナリオは充実しており、医療というマニアックな題材ながら 誰でも楽しめるシナリオに仕上がっている。
イベントシーンは短くもなく、語り過ぎもせずちょうど良いバランス。
「シナリオが必要ない!」というユーザーには、やや重荷にはなると思うが、シナリオを楽しみたい人にとってはちょうどいいボリュームになっている。

シナリオの充実のみならずキャラクターの設定も良い。
主な登場人物は5人と あまり多くはないが、人間関係の密度が上がることによりキャラクターが立ち、非常にバランス良く仕上がっている。

声優陣も豪華で演技のレベルは非常に高い。熱演により、キャラクターの魅力をより引き立てている。
PSPの容量の問題か、フルボイスではないものの、イベントシーンはほとんど声が当てられており、なによりもハンティング中に、助手や上司から励ましの声やアドバイスがもらえのはプレイしやすく、プレイの上でアクセントになり楽しい。

また、オープニングや新章に入った際の演出などは、プリレンダリングのムービーながら センスが良く、ゲーム全体の高級感の向上に一役かっている。


オリジナリティ

オリジナリティは比較的高い。
他のハンティングアクションと比べて、オリジナル要素は片手で数えられるほどしか存在しない。しかし、そのどれもが よく考えており、
新鮮な気分で遊ぶことが可能。また、これらの要素がゲーム内で重要な役割として核に存在しているため、違和感無くベースとなるハンティングアクションと親和している。

このゲームを語る上で、最大の要素はアクティブエリアシステム。
会話中でも話題に上ったが、ユーザーの性格が顕著に現れるシステムになっている。
フィールドマップには、多いと数十体近い中ボスが点在し、その足下には必ず「感染スポット」と呼ばれる、患者に悪影響を与える患部が存在する。
このまま放置すると、患者の体力が低下しオペ不能となってしまう。
ユーザーには大きく分けて2つの選択肢が与えられている。
まずオペ不能になる前に、一気にボスを倒し攻略する選択。
この場合は、圧倒的なスピードで攻略できる代わりに、感染スポットを治療してないためウイルスが凶暴化。敵ボスのステータスが高くなってしまいリスクが高まる。
もう1つは中ボスを倒し、感染スポットを治療して回る選択。
この場合は時間こそかかるが、ウイルスが弱体化。ステータスが下がるため、比較的簡単に攻略することができる。
どちらの選択をするかはユーザー次第だが、マルチプレイで遊ぶと2人はボス攻略。1人はサポートとして回復役。もう1人は感染スポット巡りなどと、分担作業で攻略することが可能となっている。
このシステムのおかげで攻略の自由度が上がったのみならず、マルチプレイの際、弱いプレイヤーにも役割が与えられて、4人全員で攻略するハンティングアクション本来の楽しみを最大限に引き出すことができている。

また、必殺技のシステムも特徴的。
ボスに攻撃を与え続けると、スタンを取ることが出来る。麻痺中に少し離れた部分まで引き下がり、ボスに向かってダッシをしタイミングよく○ボタンを入力すると、必殺技を繰り出すことができる。
非常に攻撃力の高い攻撃なのだが、スタンを取って 素早く必殺技が繰り出せる位置まで引き下がるのは難しく、判断を誤るとダメージにつながってしまうため、使うのが難しい。
しかしながら、成功した時のダメージ量が多く、演出もカッコイイため、ゲーム内で最も爽快感を味わうことが出来る。
慣れてくると駆け引きを楽しむことができるため、このシステムは面白い。

そして、このゲームの特徴の3つ目はアンチボディシステム。
各ステージに白血球が存在しユーザーを攻撃してくるが、患者の治療をすると白血球が見方と認識し、ユーザーのサポートをしてくれるという仕様。
一見「おー、医療。」と思うが、ようは「オトモアイルー」ならぬ「オトモ白血球」。
その部分に、とりわけ際立つオリジナリティは感じなかった。


グラフィック

グラフィックは良くもなく、悪くもなく。
平均的なPSPソフトのクオリティ。

グラフィック自体はそこまで描き込まれているわけではないのだが、人体内という珍しい舞台のおかげで目新しさを感じることが出来る。
人体内らしく、背景が鼓動する演出も◎

グラフィックは良いのだが、モーションは悪い。
フィールドで移動中、ボタン入力をやめると前屈みで走っている状態から、突然美しいほどの直立姿勢に変化。そのうち慣れるだろうとプレイしていたが、結構いつまでたっても目に付いてしまう。
また段差から降りる際、必ず引っ掛かったように止まってしまう。
前者はプレイに支障はないが、後者はゲーム中のプレイに直結してしまう。改善の必要を感じた。

また、キャラクターのみならず敵のモーションもぎこちない。
予備動作が分かりずらく 攻撃が避けにくく、カメラワークが悪いため自分がどんな攻撃でダメージを受けたのか、失敗の理由が分かりにくい。
敵キャラには、もっと生き生きとして、ダイナミックな動きが必要に感じた。

キャラクターデザインは良い。
医療のシリアスさを損なわない画のタッチなのが好印象。
先述した通り登場人物5人と人数は少なめだが、キャラクター1人1人をしっかり描き分けており、なによりも女性キャラは美女、ボイン。かつ中性的。
よい(←趣味)。


サウンド

音楽は良いのだが、クオリティのアップの余地は残っているように感じる。

基本的にマップ内は心音のみ環境音。
中ボスやボスなどとの戦闘になると音楽が流れる。
音楽は、楽曲自体は良いのだが、音色が少々チープ。
もう少し強弱のある音楽にしてくれれば、躍動感が飛躍的に上がった気がする。

SEは、爆発音のみは大きいのだが、全体的に地味。
攻撃したときの爽快感をもう少しあげたり、勝った時のファンファーレをもう少し重厚感あるものにして欲しかった。


操作性

操作性には改善の余地を感じる部分がある。

自室で、装備が変更できなかったり、武器を作るために必要となる素材が分かりにくかったりと、メニュー周りに細かい不満点は点在するが、なによりもカメラワークに不自然さが残っている。
フィールドマップで通常通り移動していてもカメラワークに違和感を感じることがあるが、とりわけ段差を上がる時や降りる時に画面が見れないほどカメラがブレてしまう。
プレイに支障が出るので改善して欲しかった。

また、ミッションをクリアーした際に、地図が消えるのも不満。
マップには採掘スポットや、採取スポットがないため、クリアーした際にやることといえば、素材の剥ぎ取りと、ベースキャンプに行ってアイテムを未使用の回収すること。
しかしならが、ミッションをクリアーすると地図が消えるため、迷子になってしまいベースキャンプに戻りにくい。
細かいが不満を感じた。

ただ、ロード時間は極めて短い。
データイスントールをしているわけでもないのに、非常に快適なプレイをすることが可能。
また、装備やアイテムなどの売買。キャラクターとの会話をすることが出来る病院内も必要最低限の2部屋しか用意されてないため、広大さには欠けるがストレスのかかりにくい作りになっており◎


満足度

満足度は高い。
個人的に、プレイ前の期待値がそこまで高くなかった分、プレイして秀逸なゲームシステムを目の当たりにした時のインパクトが大きかった。
あまりのギャップに、良い意味でショックを受ける。プレイ前の印象とプレイ後の感想がここまで違うタイトルはなかなかなかった。

ゲーム全般、荒削り。ただ、削り方がうまい。
グラフィックやサウンドに、あまりこだわっていない分、あまったパワーをシナリオとゲームバランスに注いでいる。
一見パクリにみえるゲームシステムも、しっかりとしたオリジナル要素により、新しい切り口からハンティングアクションの面白さを表現。
好印象を受けた。

非常に秀逸なゲームシステムとバランスを実現しているが、悪い点も存在する。
何よりも感じたのは、達成感がないこと。
ファンファーレが小さかったり、BGMに躍動感がなかったり、攻撃の反動がすくなかったり、SEが地味だったりと、小さな要素の積み重ねのより、敵を倒しても爽快感を味わいにくい。
また、敵がウイルスという設定による影響か、敵のデザインは良いものの 敵に生気を感じられない。
敵が生き物に見えない以上、敵が弱っているかどうかも判断しにくく、攻撃し続けてると突然敵が倒れ込みクリアー・・・となってしまうことが多い。
過剰なほどのド派手な演出が欲しかった。

また、攻撃のバリエーションが少ないのも良くない。
攻撃ボタンは△と○の組み合わせになるが、コンボが△△△○と△△○くらいしか存在しない。
他には△か○の単発攻撃のみ。
ルーキータイトルなので武器の種類が少ないのは納得がいくが、攻撃のバリエーションが少ないと連打ゲームになりがちで不満を感じる。


総評

総評して純粋に楽しめるハンティングアクションゲーム。
お世辞抜きで、予想を遥かに超える良作で、続編を楽しみにしてしまうほどの作品。
様々な部分に存在する小さな不満点を続編で改善すれば、ポストモンハンになりうる存在で、期待せざる終えない。神ゲーに化ける可能性を秘めている。

しかし、なによりも問題点は爽快感がないこと。そして、そのせいでモチベーションが上がりにくいこと。
先述したが爽快感がない。
それに加えて、敵に恐怖を感じたり、興奮したりすることが少ないため、無感情でプレイすることになりモチベーションが上がりにくい。
ゲームシステムが面白いだけに、もったいなさを感じた。

不満点ではないものの、せっかく医療という題材にしたのにも関わらず、生物的な要素がほとんどゲームシステムに組み込まれていないのにも勿体なさを感じた。
しいていえば「アンチボディシステム」は生物学チックな要素ではあるが、ただの「オトモ白血球」どまりになってしまっているのは勿体ない。
どうせならば、白血球を味方につけるとマクロファージが敵を判別。ヘルパーT細胞に報告をし、ヘルパーTが分析した敵の弱点情報をユーザーに教えてくれる。それとともにキラーT細胞がパーフォリンミサイルを敵に乱射!くらいの実際の人体の仕組みをゲームに落とし込めれば、ゲーム性はさらに深くなり、さらに生物に興味を持ってもらうきっかけを提供できるソフトにもなりえたはず。
歴史や地理が勉強できる「桃太郎電鉄」がPTAから指示されているように、本作もそういった需要を喚起できたかもしれない。
ゲーム中に「〜のRNA」や「〜のアデニン」など、生物学の用語が使われてはいるものの、それについての解説はなく、単発で終わってしまっているのは非常に勿体ないように感じた。

何はともあれ優良ソフトなのには変わりはない。
不満点こそ目立つ物の、核になる部分はしっかりとしており、地に足の付いた作品。このゲームならでは面白さも提供できている。

難易度もちょうど良く、ユーザーのプレイ方法により難易度を変更することができる仕様のため、難しすぎて行き詰まることも簡単すぎて歯ごたえがなくなることもない。
ミッション数も130弱と申し分ない。バランスの取れた万人受けするタイトルに仕上がっている。

改良次第では、ポストモンハンにもなりうる良作。
続編の発売にも期待をしていたい。
ダークホースな名作ハンティングアクションゲーム。